木工家具で失われるもの

家具の製作では、無駄は避けられません
木材は自然の素材で、粘土や鉄のようには形を変えてくれません

木材から必要となる形を削り出すことで家具に形を変えていきます
3Dプリンターの足していく加工に対して、木工は逆で引いていくことしかできません
この引く作業のなかで、大量の木材が削りとられ、廃棄されていきます

家具という製品の性質上、曲線や角度を持つパーツが多いことも要因です
家具に多く用いられる形状として、曲線を持った肘掛や脚があります

曲線を持った肘掛や脚も加工前は角材で、そこから削り出していきます
なかなか想像が難しいと思うので、youtubeから動画を引用させていただきます

このようにかなりの部分が削られて形が徐々に現れていきます
例えば、曲率が大きい椅子の肘を削り出す場合、前後では体積として、1/3場合によっては半分くらいを削り取っていることもあります

また大きな塊から削り出すような、複雑な形状を持つ家具の製作においては、塊の状態では見えなかった不良が加工後に見つかることもあり、節や割れ変色など、様々な要素によって基準に満たないために、見た目以上に廃棄されてしまっている木材が存在するということです

CNCという3-5軸制御されて刃物が自動で切削を行う工作機械により、複雑で曲線的な家具が大量生産可能になってきています
昔であれば、手間と労力、もしくは限られて職人によって作られていたために高価だったものが手に届きやすくなったことは喜ばしいことではあります
しかしその裏で、木材の消費スピードが加速していることを知っておく必要があるはずです

こういった背景から個人的に最近気になっているのが、突き板という技術です
昔から確立されてきた技術ですが、削られ捨てられる部分を少なくするという面においても、品質が安定しているという面でも利用する価値があるものだと考えています

詳しくはまたの機会に

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