自己紹介を兼ねて

自分のことを書いていきます。

自己紹介の際に、”家具の職人です”というと、好意的に受け入れられることが多く嬉しく感じます。おそらく家具職人と聞いて、まず思い浮かべるのはカンナやノミを使う、そういった昔ながらの職人像ではないでしょうか。

手に職を持ち、モノを作り上げていくことは、とても魅力的に映るのかもしれません。わたしもそうした姿に憧れた一人でした。

実際、モノづくりというのは、おもしろいものです。自分の能力の向上を感じやすいですし、製品が完成していくのを目の前で見ることができ、満足感や達成感を得やすい環境だと思います。

特に、私の場合は幸運にも恵まれ、家具の職人として、学生時代から憧れていたブランドに関わることができました。厳しい品質管理が必要な中、そのブランドにふさわしい品格を持つ家具をどう作り上げていくのか、高級かつ歴史的な価値を持つ家具とはどうあるべきか。

そういったことを、Try & Error を繰り返しながら、一つの形にしていく。大変なことも多かったですが、その反面得られるものもまた大きかったように思います。

しかしその一方で、”職人”が本当に必要なのか疑問思うことも多かったです。

大量生産型の手軽な価格帯に購買層が集中していること、機械化、デジタル化によって職人の持つ経験やノウハウの差別化が難しくなったこと、コスト低減のための海外への生産拠点の移動などです。

私のいた工場でも大型の機械が一台で、角材から複雑な曲線を持つ椅子の肘を削り出し、かつ接合部分の加工も同時に行なっていました。

一昔前なら熟達した職人にしかできなかった複雑で時間のかかるプロセスが機械が行える、そうした機械化のすばらしさを実感するにつけ、同時に、自分ひいては職人の存在価値というものを、どのように見出せばいいのか不安になりました。

そうした現状を鑑みて、モノ作りに関わる人間としてどうあるべきか、どのような能力が必要とされているのか、自分なりの立ち位置をもう一度見つめ直す機会を作ろうと思い立ち、会社を辞め、2018年現在、デンマークでの生活を開始しました。

生活のなかで思うことを少しずつに言葉にしていきたいと思っています。

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